2021年度 第21回Sense of Gender賞
2021年度 第21回Sense of Gender賞 受賞作品
2021年度 Sense of Gender賞 発表
2021年度 第21回Sense of Gender賞は2022年8月28日(日)、第59回日本SF大会『F-CON』(2022年8月27日(土)28日(日)/福島県・ホテル 華の湯)閉会式にて発表されました。授賞式は第20回Sense of Gender賞と合同で、同日行われました。
2021年度 最終選考作品
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- 大賞 暴力とも子『VRおじさんの初恋』〈一迅社〉
- SOG Hall Of Fame Award 殿堂賞 よしながふみ『大奥』全19巻〈白泉社〉
- 逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』〈早川書房〉
- 大串尚代『立ちどまらない少女たち─〈少女マンガ〉的想像力のゆくえ─』〈松柏社〉
- 高野史緒『まぜるな危険』〈早川書房〉
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大賞 暴力とも子『VRおじさんの初恋』〈一迅社〉
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SOG Hall Of Fame Award 殿堂賞 よしながふみ『大奥』全19巻〈白泉社〉
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逢坂冬馬『同志少女よ、敵を撃て』〈早川書房〉
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大串尚代『立ちどまらない少女たち─〈少女マンガ〉的想像力のゆくえ─』〈松柏社〉
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高野史緒『まぜるな危険』〈早川書房〉
最終選考委員の講評
- 岡本俊弥(SFブックレビュア)
- 小林深夏(科学魔界・ぱらんてぃあ所属)
- 瀧川仁子(ITインストラクター、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ キャリアコンサルタント)
- 青井美香(フリー編集者、ジェンダーSF研究会会員)
- 山森衛(ジェンダーSF研究会会員)
ご挨拶
2001年に創設されたセンス・オブ・ジェンダー賞(略称 SOG賞)も今年(2022年)に、第21回を数えるまでになりました。これまで長期にわたり途切れる事なく運営できましたのも、暖かく支えてくださった全ての皆様のおかげです。本当にありがとうございます。
さて、2020年初頭より全世界的に新型コロナウィルスによるパンデミックが拡大し、その状況は現在も続いております。また今春にはウクライナへのロシアの軍事侵攻という予期せぬ事態に唖然とさせられました。
一方、21世紀初頭より勃興しているフェミニズム第四派のなかで、性差について関心を持ち、理解を深める若い世代の活躍が顕著な一年でありました。今年の候補作は、どの作品もこうした社会事情を反映するような、鋭い洞察に溢れた内容です。それに勇気づけられ、今年のセンス・オブ・ジェンダー賞の選考は、対面の選考会こそできなかったものの、従来のスケジュールを回復しております。
恒例のSFセミナー合宿での第一次選考予備会は、Zoomにて開催、事前にTwitterで呼びかけてのスクリーニングが行われました。最終選考会には、さる7月31日午後10時より、Zoomミーティングで行われました。本年の選考会は、日本SFファンダムで長く活動を続けてこられた方々にお集まりいただきました。いずれもファンダムきってのSF読みの達人です。選考委員の皆さんは、以下のメンバーです。
- 岡本俊弥さん(SFブックレビュア)
神戸大学SF研究会OB、KSFA、THATTA ONLINE同人、〈岡本家記録 BOOKREVIEW ONLINE〉運営人、SFブックレビュア - 小林深夏さん(科学魔界・ぱらんてぃあ所属)
〈ぱらんてぃあ〉、魔界レディース - 瀧川・とりにてぃ・仁子(ITインストラクター、NPO法人しんぐるまざあず・ふぉーらむ キャリアコンサルタント)
山陰SF創作会会員、「サイバーパンクの部屋」ナビゲーター、SFダンスユニット残党 - 青井美香さん(フリー編集者、ジェンダーSF研究会会員)
元早川書房編集者、現フリー編集者、慶應義塾大学SF研究会OG、全日本中高年SFターミナル〈SFファンジン〉編集人 - 山森衛さん(ジェンダーSF研究会会員)
三重大学SF研出身
選考は、二時間ほどにわたり、白熱した討議の結果、本年の受賞作が決まりました。読者の皆さんには、作品と講評との密な対話を堪能しつつ、この素晴らしい作品を、ともに褒め称えていただければ、こんなに嬉しいことはありません。今後とも、センス・オブ・ジェンダー賞の応援を、よろしくお願い申し上げます。
(ジェンダーSF研究会発起人 小谷真理)