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Sense of Gender賞

2017年度 第17回Sense of Gender賞

2017年度 第17回Sense of Gender賞 受賞作品

2017年度 Sense of Gender賞 発表

2017年度 第17回Sense of Gender賞は2018年7月22日(日)、第57回日本SF大会 ジュラコン(群馬県みなかみ町・水上温泉ホテル聚楽)にて発表されました。

2017年度 最終選考作品

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最終選考委員の講評

第17回センス・オブ・ジェンダー賞

2001年度から開始されたセンス・オブ・ジェンダー賞も、今年で17回目になります。17年 ! (長いです。) 長期間にわたって、ともにセンス・オブ・ジェンダーの世界を探究し、数々の性差SFの名作を褒め称えてくださったみなさんに、厚く御礼申し上げます。

性差に関して優れたイマジネーションを展開し、素敵な作品を創造してくださった受賞者のみなさん、ジェンダーってなんだ? それを深めるってどういうこと?  と言う難問に挑戦し、熱い議論をくりひろげてくださったすべての選考委員のみなさん、Twitterでバンバン推薦してくださったTwitter民の方々、SFセミナーの夜合宿に参加し、さまざまなSF作品を俎上にあげてくださったSFの臣民の皆さん、そして、受賞作をほめたたえ、読んで考え思考を深めてくださった読者のみなさん、長きにわたってサポートしてくださったスタッフの皆さん、本当にありがとうございます!

また、我々の活動をつねにあたたかく見守り、ときとして問題提起し、共同企画に参加して、もりあげてきてくださったアメリカのフェミニストSFコンベンションWISCONとティプトリー賞運営に携わっているマザーボードのお姉様方にも、この場をかりて御礼申し上げます。

今年初頭に、あの不朽の名作『闇の左手』で、この分野を広く世に知らしめ、以後長きにわたってフェミニズムSFのトップランナーであった作家アーシュラ・K・ル・グィン氏が88歳で亡くなられました。アーシュラは、この文学賞が最初に立ち上がった時、サイン本をご提供くださるなど、当会とは深い関わりを持った方でした。氏のご冥福をお祈りすると共に、彼女の切り開いたジェンダーSFのフロンティア・スピリットに、心より敬意を表したいと思います。

それでは本年の選考のプロセスをご紹介しましょう。

昨年よりTwitterで候補作推薦の公募を行ってまいりましたが、本年もそこで推薦された作品を元に、5月4日に開催されたSFセミナーの合宿企画で検討会を開催しました。これを元にジェンダーSF研究会内で、最終候補作4作を絞り込みました。今年度は長編完結が多く、議論は白熱し、俎上にあげられた作品もまた、性差についての議論を深めている素晴らしい内容だとの意見も多かったので、ショートリストとして、ウェブページにあげさせていただいてます。

最終選考会は、さる7月14日午後5時より、新宿ルノアール会議室で行われました。今回の選考委員は、声優の池澤春菜さん、アメリカ文学者の大串尚代さん、社会学者の千田有紀さん、作家の樺山三英さん、占い師のかたやま伸枝さんの5名です。約二時間にわたる非常に活発なディスカッションを経て、大賞と特別賞が決まりました。

大賞作『望むのは』は、非常に物静かで、一見性差の問題を強く打ち出しているものではない印象を受けるのですが、注意深く読んでいくと、とてつもなく深い問題が潜んでいることに気づかされる、凄みのある作品です。性差という言葉も定着したばかりか、ここまで、深い解釈が議論上で繰り広げられるようになったのは、感動的でした。

特別賞は、当会初期から問題意識の高いBL(ボーイズラブ)に関する、重厚で力のこもった評論です。かつての受賞作と合わせて、読んでいただければ、なお見識が深められていくのではないかと期待します。

今後ともセンス・オブ・ジェンダー賞をご支援いただき、ともに性差SF世界を探究していければ、こんなに嬉しいことはありません。

(ジェンダーSF研究会発起人 小谷真理)

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