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Sense of Gender賞

2008年度 第8回Sense of Gender賞

2008年度 第8回Sense of Gender賞 受賞作品

2008年度 最終選考作品

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最終選考委員の講評

 Sense of Gender賞(センス・オブ・ジェンダー賞、以下SOG賞)は、前年度の1月1日から12月31日までに日本国内において刊行されたSF&ファンタジー関連作品の中から、とくに性的役割というテーマを探求し深めた作品に対し贈られるものです。SF的にジェンダーを感じさせ、また考えさせる作品について「あなたのSF的ジェンダー考察はすばらしい」と褒めたたえる賞です。本賞はジェンダーSF研究会が主宰しています。

 アメリカの女性SF作家パット・マーフィーとカレン・ジョイ・ファウラーを発起人として、1991年にジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞が設立されました。現在、ティプトリー賞は多くの女性SF作家とファンによって運営されています。ジェンダーSF研究会はその主催者たちと連絡をとりあいながら、2001年から同様の趣旨にて活動を行っています。ティプトリー賞にならい、当賞も正真正銘ファンによる手作りをモットーとしています。

 ティプトリー賞は、初期には選考委員5名が発起人と話し合い賞の選出を行っていました。近年は、選考委員5名を中心に選考を行い、歴代の選考委員や受賞者、発起人、世話役ら関係者によって構成されるマザーボードがこれをバックアップしています。

 性差論への理解を深め、一般への浸透をはかるために、ティプトリー賞の選考過程は、くわしい選評を併せて公開することが原則となっています。SOG賞も、本家ティプトリー賞をお手本としながら、試行錯誤・変遷を重ねながらよりよい選考を行うことができるよう努めています。

 2008年度(第8回)は前年に引き続き、ソーシャルネットワークサービス「mixi」内の「ジェンダーSF研究会」コミュニティにて一般より作品を広く募集しました。5月2日のSFセミナー企画における公開討論を経て、ジェンダーSF研究会正会員による討論会を行い、最終選考の5作品を選出しました。

 本年は最終選考委員に、外部選考委員として茅野裕城子(作家)、永久保陽子(やおい評論)、長澤唯史(SF評論)、内部選考委員として石神南(ジェンダーSF研究会会員、カフェ・サイファイティーク スタッフ兼ハカセ)、柏崎玲央奈(ジェンダーSF研究会会員、SF書評家)、計5名の選考体制にて討議を行い、大賞を選出しました。

 また、本年度は、故・栗本薫氏(中島梓氏)の生涯にわたる活動に対し、特別賞(功労賞)を設けることを、あわせて決定いたしました。

 詳しい選評は上記の最終選考委員の講評をお読み下さい。贈賞式は第四十八回日本SF大会(T-con 2009)にて行われ、受賞者に賞状とトロフィー、記念品(扇子)が贈られました。

 本年は、いずれも強い輝きを持った骨太な作品が集い、たいへん充実した熱気のある選考会となりました。選評とともに、候補作、選出作をぜひあわせてお読み下さい。性差という視点を導入することによって、作品にどのような新しい世界が見えてくるでしょうか。

 本賞が、みなさまのジェンダー観に新しい視点を獲得する一助となれば幸いに思います。

(ジェンダーSF研究会正会員 2008年度SOG賞幹事 鈴木とりこ)

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