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2009年度 第9回Sense of Gender賞

受賞作品

2009年度 第9回Sense of Gender賞発表

  • 授賞式 第49回日本SF大会 2010 TOKON10(2010年8月8日 東京都・タワーホール船堀)
  • 賞状、トロフィー

2009年度 第9回Sense of Gender賞 最終選考作品

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2009年度 第9回Sense of Gender賞

Sense of Gender賞(センス・オブ・ジェンダー賞、以下SOG賞)は、前年度の1月1日から12月31日までに日本国内において刊行されたSF&ファンタジー関連作品の中から、とくに性的役割というテーマを探求し深めた作品に対し贈られるものです。SF的にジェンダーを感じさせ、また考えさせる作品について「あなたのSF的ジェンダー考察はすばらしい」と褒め称える賞です。本賞はジェンダーSF研究会が主宰しています。

1991年に、アメリカの女性SF作家パット・マーフィーとカレン・ジョイ・ファウラーを発起人として、ジェイムズ・ティプトリー・ジュニア賞が設立されました。現在ティプトリー賞は、多くの女性SF作家とファンによって運営されています。ジェンダーSF研究会はティプトリー賞の主催者たちと連絡をとりあいながら、2001年から同様の趣旨にて活動を行っています。ティプトリー賞にならい、当賞も正真正銘ファンによる手作りをモットーとしています。

ティプトリー賞は、初期には選考委員5名が発起人と話し合い、賞の選出を行っていました。近年は選考委員5名を中心に選考を行い、歴代の選考委員や受賞者、発起人、世話役ら関係者によって構成されるマザーボードが、これをバックアップしています。

ティプトリー賞の選考過程は、性差論への理解を深め、一般への浸透をはかるために、くわしい選評を併せて公開することが原則となっています。SOG賞も本家ティプトリー賞をお手本に、試行錯誤・変遷を重ねながら、よりよい選考を行うことができるよう努めています。

2009年度(第9回)は前年に引き続き、ソーシャルネットワークサービス「mixi」内の「ジェンダーSF研究会」コミュニティにて一般より作品を広く募集しました。5月1日のSFセミナー企画における公開討論を経て、ジェンダーSF研究会正会員による討論会を行い、最終選考の4作品を選出しました。

本年は最終選考委員に、選考委員として岡本賢一(作家)、増田まもる(翻訳家)、福本直美(〈JUNE〉編集委員)、て石神南(ジェンダーSF研究会会員、カフェ・サイファイティーク スタッフ兼ハカセ)、鈴木とりこ(ジェンダーSF研究会会員、文芸ライター、レビュアー)計5名の選考体制にて討議を行い、大賞、および話題賞を選出しました。

贈賞式は第四十九回日本SF大会(TOKON2010)にて行われ、受賞者には賞状、トロフィーが贈られました。

性差という視点を導入することによって、作品にどのような新しい世界が見えてくるでしょうか。

本賞が、みなさまのジェンダー観に新しい視点を獲得する一助となれば幸いに思います。

(ジェンダーSF研究会正会員 2009年度SOG賞選考委員 鈴木とりこ)

最終選考委員の講評

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