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2009年度 第9回Sense of Gender賞 大賞

大賞 日日日『ビスケット・フランケンシュタイン』(メガミ文庫)

受賞の言葉

こんにちは。日日日です。

このたびはセンス・オブ・ジェンダー賞を授賞いただき、ありがとうございます。

いわゆるライトノベルと呼ばれる業界でお仕事をしております。
鍛え抜かれた萌え描写が必要なこの業界において「いちばんの親友だと思ってた男の子が、実は女の子!→ハッピーエンド」としなくてはいけないことろ、「可愛い女の子だと思っていた相手が…実は男の子!→それでもいいんだ、愛している!」みたいな話ばかり書いて五年、ようやくそれが報われたかなと思います(報われていいのかどうか)。
最近の若い子はどんどん中性的になっていて、そのことには恐怖と興味がありますので、今後もこの題材をちょこまか絡ませたお話を書いていきたいと思います。

ともあれライトノベルは基本的に児童向け、つまり押しつけがましい「我々おとなは、こどもにこんな内容の本を読ませてよいのだろうか?」という目に見えぬ良心的な圧力にさらされております。
その結果どうなるかというと、直接的な性描写が自主規制によって消え、けれどエロを書きたい読みたいという作者読者のこれも目に見えない要望に導かれるまま、「ちょっと見ただけではエロく見えないけど、よく考えるとエロいよね」という屈折した性描写、フェチ描写に偏ってゆきます。
どんどん変態的&趣味的になるのだ。
その状況が加速しているのが現在のライトノベル業界で、今回はたまたま僕の本が目にとまったのでしょうけれど、僕よりもよっぽど巧妙に性哲学を隠している作品がごろごろ存在しております。
僕の本を入り口にして、そういったライトノベルにおける複雑怪奇な煩悩の地層に、ちょっとずつでも発掘の手がいれられて、広くその技術を堪能していただければと思います。
この現代文芸界における奇妙な病に、みんなで楽しく感染しましょう。

日日日(あきら)

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